出張者:森山きよみ
【日程】 令和元年 10月9日 午前9時45分~11時40分
【場所】 朝霞市立 朝霞第一小学校
【目的】
近年、地球温暖化が主たる要因と考えられる酷暑が全国各地で観測されている中で、本市も例外でなく酷暑による熱中症が多発しており、学校における教育活動や災害時の避難所として指定されている小中学校の屋内運動場への空調設備の設置が進んでいることからその背景と具体的設置状況を調査した。
【対応者】
朝霞市教育委員会教育総務課長補佐
朝霞市議会事務局議会総務課長補佐
【調査概要】
小・中学校屋内運動場エアコン整備事業について
(具体的調査内容)
1.事業目的
災害時の避難所としての防災機能の向上を図るとともに、子どもたちの熱中症対策などより良い教育環境を整備するため
2.整備概要
2018年度から2022年度の5か年で、年3校ずつ計15校の小中学校の屋内運動場に設置する
3.エアコンの仕様
空気の対流によるパッケージエアコンと輻射熱による冷暖房を行う輻射パネルを組み合わせた、ハイブリッド型のエアコン
4.供給電源
電気とガスで比較し、ガスはガスバルクの設置によりイニシャルコストが高額になること並びにガスバルクを設置する場所の確保が困難であることに加え、災害時は、電気復旧が早いことから電気を採用した。
5.財源と設置費用
防災減災事業債(地方債充当率100% 交付税措置70%)を活用
29年度3校で
設計委託料 10,123,000万
契約額 5,410,800円
工事費 契約額 121,665,240円
<所感>
学校の屋内運動場が災害時の避難所として、指定されることから、避難所としての環境整備は、地方自治体の喫緊の課題の一つでもある。鹿児島市においても先の7月の豪雨時には、全市的に避難勧告が出て避難所として開設され実際避難してきた市民の皆さんが多かった。
朝霞市では、市長自ら市域内の15校の小中学校への空調設備設置を公約として当選されてきたこと。本市とは災害計画が違うが、多くの小学校が「災害拠点」として位置づけられていることなどや今まで災害時に避難されてきた方々の状況から早急に空調設備設置に至ったとのこと。
屋内運動場では、一時間前に冷房を始めるとかなり室内は冷え、効果はとても大きいとのこと。議会からは、大規模改修時に設置をするべきではないかという意見もあったようだが、近年の酷暑と市長の公約ということもあり設置に踏み切り、現在他の自治体からの視察も多いとのこと。
本市においても、災害時の避難所の環境整備や学校の熱中症対策として設置を進めるべきと確信した。

【日程】 令和元年 10月10日 午前10時~12時
【場所】 石川県金沢市 金沢海みらい図書館
【目的 本市の「街なか図書館」建設が日程に上る中、来館者増の取り組みを本市の施策に活かすため
【対応者】
金沢海みらい図書館館長・金沢海みらい図書館館長補佐
【調査概要】
近年の図書館の役割の変化に対応し、来館者を増やすためにどのような施策をしているのか
(具体的調査内容)
金沢海みらい図書館は、平成23年5月に開館し、来館者が非常に多い。その理由の一つとして、とてもユニークな外観と金沢市にある4図書館と連携した事業を展開している。

<所感>
金沢海みらい図書館は、非常に交通の便が良いところで、バスを降りると非常にインパクトのある外観の建物が目に入る。県外・国外からの視察も多くその一つに特徴ある建物にもあるとのこと。全体で6000個の丸窓 からの採光を基本としたエコロジー設計となっており室内も照明施設が少ない割には、明るい空間となっている。
図書館の基本的なコンセプトが
1、地域に根ざした図書館
2、幅広い世代や地域間の交流足促進
となっており、この考え方の下に多くの事業を展開されていた。
その一つに金沢のJ2サッカーチーム ツエーゲン金沢との連携を紹介していただいた。具体的には、ツエーゲン金沢の選手や関係者が、地域の小中高校生を対象に本を読んだり、話をしたりして交流を深めることを通して、チームに対する支援の輪の拡大もあるという。図書館・クラブチーム両者にとって良い事業とのこと。
また、北前船の寄港地であったことから、「海」を主題にした取り組みを地元の大学と共催で行い、多くの地域住民の方々が参加されるとのこと。
本市の「街なか図書館」のコンセプトとは違うが、来館者増に繋がる取り組みとしては、大変参考になった。
